消費をするだけの亡霊

大多数の人間は何かを生み出すこと、何かを消費すること、この2つを行っているはずだ。

この場合の生み出すとは、仕事でいう所謂0→1とかいう類の話もそうだが、自身の子供を持つことも該当すると思う。つまり、geneまたはmemeを残すことである。

一方で消費とは、一般的な消費者としての行動すべてだと言える。

 

では、まず「生み出す」ことについて、geneから考えていきたい。

(memeについては思い立ったら書こうと思う。)

私はこの世に種として生を受けた以上は、まず遺伝子を残すことを第一に考えるべきだと思う。なぜなら、それが生物だから。

 

しかしながら、私は現時点で子供を持つことを全く考えていない。

その最大の理由は、お金である。

正確には、お金のために「労働を頑張らなくてはならない状況」だ。

 

私は現在新卒3年目であるが、給与はおそらく悪くはない方で、いわゆるワーキングプアのようなものでもない。親からは自立しており、ある程度のお金も貯蓄している。

毎日7時間程度労働をすれば生活ができる、というレベルである。

 

だが、子供を持つとなるとこの労働というものを、文字通り死物狂いで行う必要がでてくるだろう。何よりもお金が必要だからである。

給料が上がるように、解雇されないように、など労働をガンバル理由が子供を持つと湧いて出てくるだろう。

もちろん、それが正しいと思う。そうして労働をガンバル人間が多く存在した結果が今の世界であるからだ。また、労働に注力した後に家で子供に癒やされる、という幸せが存在することも理解している。

理解をしていても、私は労働注力するという選択だけは取りたくない。絶対に。

 

私が労働が嫌いな理由は、文字通り労働自体を楽しいと思ったことが一度もないからだ。

 

仕事は楽しいものであり、楽しい仕事が存在することも分かっている。私が労働を嫌うのは楽しい仕事に出会っていないから、という意見にも納得している。

それでも私には、能動的に労働をするという考えが起こったことがない。

 

だから、私にとって最悪な状況とは、必要にかられて労働を「ガンバッテ」せざるを得ない状況に身を置くことだ。

子供を持つことが、この状況に繋がることは想像に難くないため、この考えがある限り私は子供を持たないだろう。

 

また、正直1人暮らしでそれなりに不自由のない生活が、快適すぎることも理由と言える。

仮に子供を持ったとしても、金銭面から全く生活が成立しなくなるわけではないと思う。

しかし、単純に生活に必要なお金が増えるため、以下の2択からどちらかを選ぶ必要があるはずだ。

 

・給与水準はそのままで生活水準を下げる

・労働をガンバルことで給与水準を上げて、生活水準はキープ

 

上記のいずれも選択できなかったのが私である。

そんな私を、私自身も日和っていると思う。種としての最大目標のはずであるgeneを残すための障害に対して、何の迷いもなく背走しているからだ。

 

色々と述べたが、結局のところ理由としては「労働を大してがんばらずに不自由ない程度の生活をしたいから」というあまりにも稚拙なものである。

 

そんな私ができることは消費をするだけだ。

今日も私の周りで多くのものが生み出されている。私は只々消費をしている。